四季を感じる事ができるのは日本のよい所だと思いますが、花粉症の方にとっては、花粉の季節はお辛い季節がやってきたという感じではないでしょうか?
結婚当初、干したお布団についていた花粉が辛かったようで、夫がマスクをして寝ていた姿には衝撃を覚えました。
私自身は花粉症に悩む事はなかったのですが、ここ数年何となく目がゴロゴロしたりして認めたくないですが花粉症気味なのかもしれませんね…。
漢方の考え方に本治と標治とありますが、症状が出たら、その症状をラクにする標治が基本となります。目の症状、鼻水、鼻づまり、それぞれの症状がラクになるよう考えます。ですが、まだ症状がはっきり出ていない場合は体質改善につながる本治はおススメです。抗アレルギー薬の季節前の服用などもされていらっしゃる方多いかと思いますが、せっかくなら、症状が出てから抗アレルギー薬にして、季節前はお身体に優しい漢方薬の季節前の服用はいかがですか?
お身体のバランスも整えてくれます。
そしてもうひとつおススメな事は腸内環境を整える事。
日本はとても清潔で、抗菌グッズなども流行し、アレルギー疾患が爆発的に流行したそうです。
昔はサナダムシなどを腸内に飼っている方も中にはいらっしゃったそうで、過剰に清潔にすることも逆効果のようです。
いずれにしても、腸管免疫という言葉もあるくらいで、小腸、大腸と免疫の関係は深く、腸内環境を整える事は、過剰な免疫反応の予防と同時に、適切な免疫維持にとても大切です。
標治:赤い風邪、青い風邪などと言いますが、花粉症も同様に赤い花粉症状、青い花粉症状があります。
鼻水がずるずる出て水っぽい場合は風寒、鼻づまりや目の痒みがひどい場合は風熱と考えられます。それぞれ必要なものが異なります。また、漢方どころか、抗アレルギー薬が効かないという場合は、それだけお身体に力が不足していると考えられます。
本治:体質改善を促します。具体的には体表面の気である衛気が不足していると花粉症などのアレルギー体質につながりやすいと言われております。体質改善の代表処方として玉屏風散(ぎょくへいふうさん)はとても有名です。この処方は軽症であれば標本治どちらにも対応できるといわれております。 処方名の「玉屏風散(ぎょくへいふうさん)」には,屏風(びょうぶ)を立てて風をよけるという意味があり、風にあたると寒けがしたり、逆に温度変化に敏感で少しの刺激で汗が出やすいなど、このような外邪(がいじゃ)の侵入を防御できなく、アレルギー症状が出たり、すぐ風邪をひく、あるいは風邪をひいたら長引く、虚弱で汗をかきやすく風邪にかかりやすい方によく使われます。